翌朝
手術を受けたのですが
その時の痛みがものすごくて
私は赤ちゃんを死なせた罰を
受けているのかなと思いました。
その産婦人科は昔からある病院で
おじいちゃん先生がひとりでした。
最初は麻酔なしで
何をしているのかは全く分からなかったけど
あまりの痛みに殺してほしいとさえ思いました。
苦痛に耐えて耐えて
数分か十数分後かわかりませんが
麻酔が打たれました。
ぼんやりと意識が戻ったとき
母と看護師さんの会話が聞こえてきました。
母が涙声で
「どうしてこんなことになっちゃったんでしょうね」
という声が聞こえました。
看護師さんは
「若いんだからまたすぐにできますよ」
と言っていました。
私は母を悲しませてしまったことに
ものすごくショックを受けていました。
赤ちゃんを亡くしたことよりも
母を喜ばせてあげられなかったことが
悲しくて悔しくて
起きているのを気づかれないように
寝たふりをしながら涙を流しました。